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アイテム詳細
竹本 健治
発売:双葉社
Amazon.co.jp ランキング:Book で488541位
価格:¥ 1,200(税込み)/1,500円以上国内配送料無料(一部大型商品は除く)!
発売日:2002-10 /只今品切れ中
おすすめ度:
愛すべき失敗作
なんとも評価の難しい本だ。突っ込み所は沢山あるし、
結論から言ってしまえば、完成度は非常に低い。はっきりいって失敗作だ。
しかし、これは単なる失敗作ではない。愛すべき失敗作である。
この小説全体に仕掛けられた、実験的な構成(ネタバレになるので割合)、
そして、脱線しまくりの、これでもかといわんばかりの推理合戦。
確かに好き嫌いわかれる作品ではある。
しかし、この脱線しがちなバカっぽい推理合戦を、楽しめるようになったら、
あなたはひとまわり大きくなれるかも。
ようするに、バカミスとして読むといいかもしれない。
また、青春小説としてみても一級品であり、
読み終わったあとの切なさは、そんじょそこらの恋愛小説なんかよりはるかに優る。
一度、読んでおくべき作品といえよう。
これを若干20代前半で書き上げた竹本健治は、やはり凄い才能を持っている。
もっと眩暈を
生涯ベスト1の作品。僕の読書生活のイデアで、今も本を読み続けているのは、もう一度この作品を読んだ時の体験を味わいたいからだと言っても過言ではないです(なんて書く時はたいてい言い過ぎてますが)。
ストーリーを説明するのは難しい(と言うか意味がない)作品で、大学のサークル内で起こった殺人事件を、サークルのメンバーが調査したり議論したりするという本格ミステリ的なストーリーですが、通常の意味でのミステリ的な解決には主眼はないです。この作品の凄さは全篇に満ちている空気感で、それは言葉で表すのは難しいけど、あえて言うなら現実崩壊感となるでしょうか。読み進めていくと僕たちが確固たると思っている「現実」が実はとても曖昧で、すぐにでも壊れてしまうものなんじゃないか、さらにはいや最初から「現実」なんてものは存在しないんじゃないかという風に感じられて、強烈な眩暈感があります。京極夏彦の作品から受ける感覚に少し近いんですが、京極夏彦があくまでロジカルに現実崩壊感を導き出すのに対して、竹本健治はその文章の力で、感覚的、生理的な部分で実崩壊感を突きつけてきます。この感覚は「竹本印」と言っていいくらいに独特で、かつ竹本作品には(濃い薄いはあっても)普遍的に存在するものだと思います。この感覚を味わったことで、ものすごく深いところで世界観が変ったように感じます(それが良いのかはまた別ですが)。
この眩暈感は体験しないとわからないので、未読の方はぜひ御一読を。またこの作品が気に入った人は他作品も読んでみてください。同じような匂いのある作品としては、京極夏彦「魍魎の匣」、津原泰水「ペニス」、山口雅也「奇偶」、グレッグ・イーガン「祈りの海」などがあります。
『三大奇書』の後裔、ついに!
中井英夫の『虚無への供物』(1964年)小栗虫太郎の『黒死館殺人事件』(1935年)夢野久作の『ドグラ・マグラ』(1935年)…は埴谷雄高によって黒い水脈≠ニされる日本探偵小説の嚆矢だ。その世紀の『三大奇書』の後裔として、この『匣の中の失楽』(1978年)は発表された。
その講談社版ではインド学研究者の松山俊太郎の解説が付された(これもスゴイけどw)…。
ところが!然るに!
今回の双葉文庫版では、な、なんと、「綾辻行人との対談、また秘蔵の創作ノートも同時収録」(100P超!)だそう…こりゃ買うでしょ!(≧∇≦)~~*
