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アイテム詳細
貫井 徳郎
発売:双葉社
Amazon.co.jp ランキング:Book で132702位
価格:¥ 700(税込み)/1,500円以上国内配送料無料(一部大型商品は除く)!
発売日:2001-05 /通常24時間以内に発送
おすすめ度:
キャラクター
キャラクターが魅力的だ。仮の姿と真の姿と言うべきか、いずれも真の姿と言うべきか、固定観念を打ち破った、キャラクターである。作者のきめ細かい誠実な描写は、安心して読み進めることができる。
スリリングな展開♪
周到な計画を立て誘拐を実行するジーニアス。だが、完全犯罪などと
いうのは、どんな犯罪にも絶対にありえない。ジーニアスの正体は
思わぬところから暴かれる。ひとつひとつの小さな手がかりから、
犯人にたどり着くその過程が、読んでいてとても面白かった。だが、
環のチームにいる托鉢僧の武藤が巻き込まれた誘拐事件は、読んで
いて胸が痛んだ。何の罪もない幼い子供たちが事件に巻き込まれる
ケースが、現実にも数多く起こっている。子供が安心して外で遊べる
ことができる日は、はたして来るのだろうか?
第1弾よりパワーアップ
『失踪症候群』に続く3部作の第2弾。基本的には謎と解決は本作で完結しているが、主要登場人物の説明や職業は最小限なので、続けて読むのがベストでしょう。
連続して起こる数百万の身代金の誘拐事件。そして“仕事人”たちのメンバーである托鉢僧・武藤を身代金受け渡し人に指定しての誘拐事件は、子供の殺害と身代金の焼却という最悪の結果に終わった。前者の事件には、自らの存在を隠して全てを操る<ジーニアス>の存在が…。
ネット時代の誘拐とはいかなるものか、徹底して考えられた計画が素晴らしい。
<ジーニアス>の描き方もなかなか巧いです。
<ジーニアス>を追いつめるために仕事人のボス・環がとった方法など、読後感は単純に爽快とは言い難いです。
とはいえ、最後には“仕事人”が勝つというのはお約束かもしれませんが、救いといえるでしょう。
本格ミステリのエッセンスと小説の面白さが結実したエンターテインメント・サスペンスとでも言えるでしょうか。
匿名性
『症候群』三部作の第二作目。一作目の『失踪症候群』と同様にエンターテインメント色が強いが、トリックなどと言ったものはそれほどなく「あぶない刑事」などのような1時間の刑事ドラマを見ている感覚で楽しめた。
で、この作品ではインターネットを使った誘拐事件というものだが、97年に雑誌連載が始まった作品で、いち早くネットの匿名世界の危険性、HPを作るものの心情などが描かれたもののように思う。現在と、ネットを取り巻く環境が異なってきた部分が大きいわけだが、それでも同じネットを利用する者として共感できる部分があり、そういう点でも楽しめた。
シリーズ第2弾もなかなか
読みやすかった上、ラストは貫井徳郎らしい終わり方であるからファンにはたまらない。
当人が払える限界額の金を要求する誘拐が多発した。しかし警察沙汰にはならず。それとは別に、主人公で托鉢僧の武藤隆の知り合いの高梨の息子が誘拐され、たちまち武藤も疑われてしまう。同じ頃、最初の誘拐のほうで微妙に関わっていた咲子が、チャット仲間の「ジーニアス」を疑いはじめ、被害者の一人である田村公平に歩み寄る。
複雑と言えば複雑だが、それぞれ違う事件なので整理しつつ読めば簡単でもある。ハイテンポなので読みやすい。本格の犯人当てではなく、咲子や被害者の田村の心理サスペンスであり、武藤や環の挑戦ものである。色んな要素がある上憎めない環のようなキャラがいるからそれだけで小説を盛り上げてくれる。
パソコン、特にインターネットを使ったハイテク犯罪。遠い場所から人を操り、犯罪までも実行してしまう謎の人物「ジーニアス」。探してみれば中学生でもハッキングが出来る世の中だからいるかもしれないが、ここまで完璧にやらされると読み応えがある。従ってか、捕まえる為の環のやり方には武藤同様反対しがち。私立探偵がそこまでやっていいのだろうか、と。逆に、他に方法がないというのは「ジーニアス」の完璧さを更に伺わせる。結局最後はちょっとした駆け引きだったようだ。
ミステリーの要素としてはタイトルの症候群にあるように、誘拐の連続。事件的なつながりはないとは言え、それを繋げていく感じは読んでいて面白かった。
