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邪馬台国はどこですか? (創元推理文庫)
鯨 統一郎

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カスタマーレビュー
おすすめ度:
稚拙。  (2008-09-19)
トンデモ歴史観を酒場の雑談で読ませようとするアイディアはいい。ただ、作家にとって最も大切な「文章力、表現力」が抜け落ちている。

酒場内の表現の浅さ、会話のやりとりの不自然さもさることながら、そもそもあまりに稚拙でステレオタイプなキャラクター造形により、登場人物に感情移入することが全くできない。特に狂言回し役の女性、美人美人と何度となく繰り返してもちっともそう思えないし、「バカ」「アホ」「病院行ったら」の台詞のオンパレードには、小学生以下の知性しか感じられない。もっともこういった表現の幼稚さはこの作者に限ったことではなく、最近のケータイ小説にも通じるところがある。

優れた作家は三行広告のコピーでも人を感動させられるのだが。


こんなに筋の通った歴史書は初めて!  (2008-08-03)
良くわかんないなーで終わってしまう歴史書に比較して、この小説は首尾一貫論理が分かりやすい!
邪馬台国の所在地にしても聖徳太子がだれかにしても、信長の性格分析についても納得できる推論である。
すばらしい!

単純に面白いです。  (2008-05-15)
今まで聞いたことも考えたこともない話ばかりなので
こんな考え方・見方もあるのかと驚くばかりで
単純に面白いです。

会話というか論理の積み重ねでストーリーが展開していくのも
私の中では非常に新鮮で何回も繰り返し読んでしまいます。

話についていこうと予習している松永は可愛らしいです。


前提がムチャクチャでも、その後の展開に納得させられる  (2008-05-12)
もしあなたが何かすごい奇抜な考え、たとえば、「ツングースカ事件の原因は核爆発」、
「山本五十六を暗殺したのは日本人」などというトンデモ説を宣伝したいと思ったら
どうするだろう? こんなことをそのまま発表してもバカにされるだけだが、これを
もとに小説をつくってしまえば受け入れられる余地はある。バカバカしい学説でも、
それをもとに面白いフィクションをでっちあげてしまうのは方法論としては有りである。

そもそも、小説とは事実・真実を追究するためのものではなく、作者の脳内妄想を
追体験して楽しもうとするものである。作者が思いついたアイデアをいかにして
発展させてホラを吹くかにフィクションの醍醐味がある。本書でも、作者すら
信じていない珍説を堂々と挙げて読者を憤慨させながらも、圧倒的な論旨展開を
見せつけてフィクションとしての面白さに読者を巻き込み感心させることに成功
している。

真面目に歴史公証をしたい人や、冗談文学が理解できない人などは、本書に怒り出す
だろうが、的外れである。「ムチャクチャな説だけど、読んで笑えたからいいや」
というのが本書の一番いい読み方だろう。


最大の違和感  (2008-04-16)
名作、傑作かどうかという評価はさておいて、大変面白い作品である。

そんななか、読み返してみて浮かんだ違和感。
それは、「なぜ聖書記述だけすべてを事実としているのか」という点。

その前では
「仏陀に関する記述は神格化性の強い部分ほど疑わしい」
「日本書紀は明確な成立目的があったので、それを割り引いて記述を推考するべき」
としているのにもかかわらず、
聖書記述に関しては一切の批判を加えずに事実と認定してそれを論拠に利用しているが、
これはかなりダブルスタンダードだといえるのではないだろうか。

聖書ほど「イエスの神格化を目的として製作された」ものはないはずで、
氏の仏教経典や日本書紀への態度をもってするなら、その記述はほとんどが捏造であるかのように解されるべきではないかと思うのです。


まあ、エンターテイメント作品なのでそんなことは気にしなくてもいいんですけどね。
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