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アイテム詳細

愚行録
貫井 徳郎

発売:東京創元社
Amazon.co.jp ランキング:Book で225669位
価格:¥ 1,785(税込み)/1,500円以上国内配送料無料(一部大型商品は除く)!
発売日:2006-03-22 /通常24時間以内に発送

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カスタマーレビュー
おすすめ度:
そんなに後味悪いですか?  (2008-06-25)
 確かに後味が良くはないが、妙に納得してしまう内容ではあった。まず、慶応大学ってそういうところなのかという驚きと(一切縁がなかったもので)、善意に満ちた人が必ずしもいい人とは限らないというよくあるテーマを見事に描ききっていて、そのあたりは爽快感さえある。いろいろな意味で、人間をよく見ているなと思う。
 一度はまると、後味の悪さがクセになる作家だ。

よくある展開、謎解きにも驚きがない  (2008-03-24)
一家惨殺事件をめぐって、様々な関係者にインタビューする形で物語は進む。
殺された一家の経歴や表の顔と裏に隠された暗部を探り出してゆくが、
「綺麗で感じがいい妻とエリートの夫、かわいい子供」が実は…という展開は
あまり目新しいところもない。インタビューの間に挟まれる、児童虐待を受けた
女性の告白と本筋のストーリーの関連も、驚きや意外性がなく、実際の事件とは、
こういうものかも知れないが、あまりにも拍子抜けで小説としてはどうか。
人の醜さをこれでもかというほど訴えかける数々のエピソードもただ空しさが
残るだけに思える。

人間が描けている  (2007-03-04)
貫井の作品のなかではイマイチかもしれないが、
やはりその完成度の高さには驚かされる。
都内で殺された一家四人。
取材するルポライターは、その真実に近づいていくが。。。
ルポライターはよく書けていて厚みがある。ラストもよかった!


どうでしょうか。。  (2006-11-22)
慟哭、修羅の終わりが、自分にとって新鮮だったので、期待して読み始めました。恩田陸のQ&Aにも似て、ぞくっとするようなところも有ったのですが、ちょっとこの作家にしては、展開や結末が雑で、途中の話はちょっとグダグダに過ぎるかも。私的にはQ&Aの方が、居心地の悪い読後感と不気味さに秀でているように思える。初めての手法なので、しょうがないのかも知れませんが。。



万死に値する愚行は本当に存在するのかを問う物語  (2006-10-01)

 都内で幼い子供二人を含む一家4人が惨殺される。物盗りの犯行か、怨恨か。事件を追うルポライターに、友人たちが語ったこの家族の「真実」とは…。

 様々な友人たちが一人称で語って聞かせる形式は、宮部みゆき「理由」、恩田陸「Q&A」「ユージニア」など話題作で幾度か目にしていますが、本書でもまだまだ有効に用いられていると感じます。

 被害者たちの人生は友人たちのフィルターを通した途端に、「真実」と私たちが名づけるものからはどんどんと離れていく可能性があります。それがどれくらい離れているのかは、まさに死人に口なし。私たちが他者を「知る」というのは、実は「他者像をこしらえる」という作業と紙一重でしかない虚しさを感じます。

 さらに言えば、彼らの来し方に散りばめられた愚行の数々、---ちょっとした意地悪や軽い嫉妬、利己的な恋愛感情や、苦笑するほどの執着心---そうしたものは私たちの人生にも大なり小なりこぼれ落ちているものです。誰の身にも覚えがあるそんな行為の数々は、歳月とともにやがて忘却や諦念にくるまれて記憶の引き出しにしまいこまれてしまうものでしょう。それが生きる上での大人の知恵であるともいえます。
 しかしそんな行いの一つ一つが、ひとたび一家が惨殺されたことによって、この一家が万死に値するか否かを問うための材料へと、にわかに変貌を遂げてしまいます。

 「あの人たちは何も悪いことをしていないのに…」。目を覆いたくなるような残虐事件の直後に、被害者を知る人たちがメディアのマイクに向かってこの言葉を口にすることがあります。この言葉に頷く私たちの心の裏には、一方で「殺されても仕方がないような行い」がこの世には確かにあるという共通認識が巣くっているのです。
 そんな心を見透かすような結末に、うら寂しい思いを感じるのは私だけではないはずです。

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