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アイテム詳細
優しい悪魔
垣谷 美雨
発売:実業之日本社
Amazon.co.jp ランキング:Book で221151位
価格:¥ 1,575(税込み)/1,500円以上国内配送料無料(一部大型商品は除く)!
発売日:2008-06-20 /通常24時間以内に発送
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カスタマーレビュー
おすすめ度:
ヒトってキュート。
(2008-12-01)
この小説の主人公、
佐和子の目覚めはよろしくない。
というのも、
常に眠りが浅いから。
そしてその原因は、タバコ。
物語はヘビースモーカーの彼女が
禁煙にチャレンジするというもの。
正直いうと、
あまり中身のない話で、
結末もチープなものだけれど、
でも、食べモノへの依存症であるさるきちには、
彼女のタバコへの執着心と
タバコに縛られ、左右される様が
他人事には思えず、
共感しながら読んだのでした。
むしろ、
チープに感じたのは、
依存症者の生活風景が、
誇張されることもなく
等身大で描かれているから
ともいえるだろう。
タバコは、頭にきたときは怒りを沈めてくれるし、
寛ぎたいときは気持ちを安らかにしてくれるし、
寂しい時は慰めてくれるし、
嬉しいときは喜びを倍にしてくれる
仕事が終わったあとも、
満足感を共有してくれるし
悲しいときは悲しみを半分うけもってくれる
タバコはかけがいのない佐和子の親友である
嗚呼、さるきちも
過食嘔吐に対して
同じことがいえまいか。
依存とは、
互恵関係なのだ。
得るものがあるからこそ、
止められないのだ。
佐和子はね、
単なるニコチン依存ではないのです。
禁煙外来の女医に
きつく迫られ、
佐和子はおどおどする。
こんな気弱な部分を
会社では誰にも見せていない
そうなのだ、
タバコに関係することとなると、
途端に弱い部分が露呈するのだ。
いつのも私―快活で真面目で努力家―が
消えてなくなり、
優柔不断で卑屈なまでに
プライドも自信もない自分が顔を出す
いや、それが本来の自分なのかもしれないが。
タバコは隠れ蓑。
生きていくために
佐和子が用いざるを得なかった手段であって、
「禁煙」は、その言葉が意味するよりも
ずっと深く重いものなのだ。
なーんて。
でも、当人は、ただタバコを止めたいだけなのよね。
嗚呼、“ヒト”って、キュートよね。
喫煙者の気持ちが理解出来ていても、作品として愉しめない
(2008-08-12)
禁煙出来ない主人公佐和子が、既婚して、仕事を両立している日常から、
喫煙者がいま置かれている状況が切実に伝わってくる。
喫煙者でいることは、タバコに時間を縛られ、喫煙行為に人の目を意識し、
喫煙者や禁煙者の入り乱れる意見に翻弄され、結局疲労回復に一服。
ヘビースモーカーの気持ちを理解しながらも、タバコのリスクを正面からぶつけてきたこの本。
ヘビースモーカーの私には、愉しめない読書時間になってしまった。
頼らない。
(2008-08-10)
げに愚かしきタバコ呑みの心理が、これでもかとばかりに描かれる。
何故に?
ひとえに、「禁煙」の二文字がいつも、いつでも頭の隅にあるからである。
昨今の分煙化は、タバコ呑みにとっては片身が狭い。
加えて、タバコを吸う女性への偏見はまだまだ根強い。
やっぱり、良妻賢母的な義母の前とか、PTAの集まりとかでは、なかなか女はタバコを
吸いにくい状況があるのだ。だから、できることなら、やめたいのだ。
タバコを吸いたい時の心理描写のリアルさときたら、これはやめたいけれど
やめられない者の疼くようなジレンマを再現するものだ。
また、女であるがゆえの周囲からのプレッシャーを感じつつ吸う、
そのどこか屈辱的な、どこかツッパリをかましたような開き直りは
たとえ男性の喫煙者でも、決してわかるまい。
いろいろな弊害があるのは承知で、禁煙にもトライし続けて、挫折し続けて……。
佐和子の奮闘ぶりが、可笑しくもあり、哀しくもあり。
喫煙、禁煙についての忘れられないもの(短篇)に、藤堂志津子さんの『人形を捨てる』の
なかの「たばこのけむり」や、角田光代さんの『何も持たず存在するということ』でも
件の悩みに触れられていた。とくに藤堂さんのそれは、タバコへの渇望との壮絶な闘いが
書かれていて、申し訳ないが読み手の笑いを誘いもする。
佐和子の禁煙へのトライをリアルに描くいっぽうで、家庭や仕事や婚家とのつきあいなどの
女ならではの目線も挟まれ、読み飽きないのだが、夫氏のよからぬ所業などはさらりと
流していて少し物足りない気もした。
サプライズとして義母のエピソードはインパクトがあった。
禁煙中の心理を残念ながら私は知るよしもないが、そのモチベーションと
明るい心持ちに救いがある話だ。
おすすめ度:
ヒトってキュート。
この小説の主人公、
佐和子の目覚めはよろしくない。
というのも、
常に眠りが浅いから。
そしてその原因は、タバコ。
物語はヘビースモーカーの彼女が
禁煙にチャレンジするというもの。
正直いうと、
あまり中身のない話で、
結末もチープなものだけれど、
でも、食べモノへの依存症であるさるきちには、
彼女のタバコへの執着心と
タバコに縛られ、左右される様が
他人事には思えず、
共感しながら読んだのでした。
むしろ、
チープに感じたのは、
依存症者の生活風景が、
誇張されることもなく
等身大で描かれているから
ともいえるだろう。
タバコは、頭にきたときは怒りを沈めてくれるし、
寛ぎたいときは気持ちを安らかにしてくれるし、
寂しい時は慰めてくれるし、
嬉しいときは喜びを倍にしてくれる
仕事が終わったあとも、
満足感を共有してくれるし
悲しいときは悲しみを半分うけもってくれる
タバコはかけがいのない佐和子の親友である
嗚呼、さるきちも
過食嘔吐に対して
同じことがいえまいか。
依存とは、
互恵関係なのだ。
得るものがあるからこそ、
止められないのだ。
佐和子はね、
単なるニコチン依存ではないのです。
禁煙外来の女医に
きつく迫られ、
佐和子はおどおどする。
こんな気弱な部分を
会社では誰にも見せていない
そうなのだ、
タバコに関係することとなると、
途端に弱い部分が露呈するのだ。
いつのも私―快活で真面目で努力家―が
消えてなくなり、
優柔不断で卑屈なまでに
プライドも自信もない自分が顔を出す
いや、それが本来の自分なのかもしれないが。
タバコは隠れ蓑。
生きていくために
佐和子が用いざるを得なかった手段であって、
「禁煙」は、その言葉が意味するよりも
ずっと深く重いものなのだ。
なーんて。
でも、当人は、ただタバコを止めたいだけなのよね。
嗚呼、“ヒト”って、キュートよね。
喫煙者の気持ちが理解出来ていても、作品として愉しめない
禁煙出来ない主人公佐和子が、既婚して、仕事を両立している日常から、
喫煙者がいま置かれている状況が切実に伝わってくる。
喫煙者でいることは、タバコに時間を縛られ、喫煙行為に人の目を意識し、
喫煙者や禁煙者の入り乱れる意見に翻弄され、結局疲労回復に一服。
ヘビースモーカーの気持ちを理解しながらも、タバコのリスクを正面からぶつけてきたこの本。
ヘビースモーカーの私には、愉しめない読書時間になってしまった。
頼らない。
げに愚かしきタバコ呑みの心理が、これでもかとばかりに描かれる。
何故に?
ひとえに、「禁煙」の二文字がいつも、いつでも頭の隅にあるからである。
昨今の分煙化は、タバコ呑みにとっては片身が狭い。
加えて、タバコを吸う女性への偏見はまだまだ根強い。
やっぱり、良妻賢母的な義母の前とか、PTAの集まりとかでは、なかなか女はタバコを
吸いにくい状況があるのだ。だから、できることなら、やめたいのだ。
タバコを吸いたい時の心理描写のリアルさときたら、これはやめたいけれど
やめられない者の疼くようなジレンマを再現するものだ。
また、女であるがゆえの周囲からのプレッシャーを感じつつ吸う、
そのどこか屈辱的な、どこかツッパリをかましたような開き直りは
たとえ男性の喫煙者でも、決してわかるまい。
いろいろな弊害があるのは承知で、禁煙にもトライし続けて、挫折し続けて……。
佐和子の奮闘ぶりが、可笑しくもあり、哀しくもあり。
喫煙、禁煙についての忘れられないもの(短篇)に、藤堂志津子さんの『人形を捨てる』の
なかの「たばこのけむり」や、角田光代さんの『何も持たず存在するということ』でも
件の悩みに触れられていた。とくに藤堂さんのそれは、タバコへの渇望との壮絶な闘いが
書かれていて、申し訳ないが読み手の笑いを誘いもする。
佐和子の禁煙へのトライをリアルに描くいっぽうで、家庭や仕事や婚家とのつきあいなどの
女ならではの目線も挟まれ、読み飽きないのだが、夫氏のよからぬ所業などはさらりと
流していて少し物足りない気もした。
サプライズとして義母のエピソードはインパクトがあった。
禁煙中の心理を残念ながら私は知るよしもないが、そのモチベーションと
明るい心持ちに救いがある話だ。
