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アイテム詳細
アジアの隼 (上) 祥伝社文庫
黒木 亮
発売:祥伝社
Amazon.co.jp ランキング:Book で2477位
価格:¥ 630(税込み)/1,500円以上国内配送料無料(一部大型商品は除く)!
発売日:2004-10 /通常24時間以内に発送
黒木 亮
発売:祥伝社
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価格:¥ 630(税込み)/1,500円以上国内配送料無料(一部大型商品は除く)!
発売日:2004-10 /通常24時間以内に発送
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カスタマーレビュー
おすすめ度:
混沌のアジア
(2008-07-12)
アジア通貨危機と長銀破綻を素材に、1990年代後半の激動のアジア経済を活写した国際経済小説。
本書の主人公は、日本長期債券銀行(長債銀、長銀がモデル)に勤める真理戸潤だ。ドイモイ政策で外国からの投資に沸くベトナムに赴任した真理戸の目を通して、賄賂が横行するアジアのエマージング(新興国)の政治風土と、ディールを獲得するためには手段を選ばない米系投資銀行の企業文化がリアルに描かれる。
バリアでの巨大発電プロジェクトをめぐって繰り広げられる大手米銀ハノーバー・トラスト(バンカーズ・トラストがモデル)の香港現地法人の松本賢治ことヴー・スアン・シン(ベトナム系日本人)との死闘は手に汗握るものだが、もう1人の主人公である、香港の地場証券会社「ペレグリン(隼)」の債権部長である韓国系アメリカ人のアンドレ・サクジン・リーと真理戸との絡みが全くないのが残念(まあ実話とフィクションの組み合わせなので仕方ないのだが)。
エンロンの栄光と転落に焦点を絞った『小説エンロン』に比べると、テーマが拡散してしまった分、ペレグリン内部への切り込みがやや甘いように思えた。
「記録」としておもろいが「物語」としてはつまらない
(2008-06-14)
アジア金融危機を舞台に、極めてディテールもしっかりした「記録」という面では
非常に優れているかもしれないが、
いろんな登場人物が時系列めちゃくちゃでどんどん出てきて、
ストーリーの核も見えないまま、いろんな話をぱらぱらと書き綴った上巻は、
小説として読んだ場合に非常に読みにくく、つまらない。
主人公を据えて1つの核となる物語を展開する、
書き方がなってないので、
記録としてすばらしくても小説としてはくずの部類。
題材がいいだけに下手な書き方で損をしている。
もったいない。
激動のアジアでの成功プロセス
(2006-11-07)
ストーリーがビジネス一辺倒でなく、日頃遭遇する出来事や商社マンの会話とか「あー、あるある」と笑いを誘う日常が描かれていて、現実にこういう場面があるんだろうなぁと想像するのが楽しかったです。
主人公たちが進めるプロジェクトがアジアの情勢とどう関わっていくのか、アジアの隼と呼ばれる企業の栄光と転落の軌跡に照らしたストーリー展開は複雑な背景を理解するのに非常に役立ちました。
立場の違う当事者たちが様々な局面で絡み、後押ししたり足を引っ張ったり、欧米流とアジア流の違い、アジアのなかでも先進国と後発国のビジネス感覚の落差、など、国際金融における各国の志向が絡み合いながら、徐々にその成果が浮き彫りになります。
ベトナムのいいとこ痛いとこ織り交ぜてベトナムの姿がイキイキと描かれてました。ベトナムのあっけらかんとした明るさと生命力は、心に傷を抱えた主人公が香港からベトナムへと移り、次第に明るさを増して行く変化に表れており、アジアの底辺にあるそのパワーが国際金融のなかで大いに影響したことを示唆しています。
日本経済が悪化の一途を辿っていたときの日本人の狼狽ぶりに比して、明快な自己主張と何ごとにも動じない「ズィス・イズ・ヴェトナーム」というセリフにベトナム人のたくましい国民性が象徴されていて、苦笑してしまいます。
当時のアジア発金融危機がよくわかる
(2005-12-10)
90年代のアジアの開発意欲の高まり、21世紀はアジアの世紀だ!と機運も高まったのもつかのま、アジア発金融危機で混乱する国、事業会社、金融機関、特に日債銀とペレグリンに焦点をあてているストーリーです。ベトナムのドイモイ政策の内情とそのときのベトナムの雰囲気が良く伝わってきます。アジア発金融危機の中、タイ、インドネシア、韓国、日本と相当な試練が押し寄せるも、ベトナムはその波をベトナム流で対応してきているんだな・・・、アジアでの投資銀行業務(ローン屋?ボンド屋?)のことや90年代当時のアジアの様子に興味がある方はぜひ一読を薦めます。
当事者にしか書けない? 90年代のアジアを舞台にした本格国際金融小説
(2005-04-09)
90年代半ば、破綻前の長銀をモデルにした長債銀のベトナム駐在員を主人公に、ベトナムを中心にした国際金融界のストーリーが展開する。海外マネーの投資ブームにわくベトナムに一人で赴任し、支店開設、プロジェクトファイナンス、シンジケートローンの獲得を目指し、社会主義の汚職・たかり体質が多分に残るベトナム政府や並み居る欧米の金融機関相手に丁丁発止やりあう姿が描かれる。前近代的な社会を残しつつ、近代化をすすめようとしているベトナムの現状に関する記述については、一般に流布している観光ガイドレベルの表層な印象を覆す内容(これだけでもスゴイ)。
表題の「アジアの隼」とは、サイドストーリーとして描かれる香港の新興証券会社ペレグリンの通称。欧米の一流投資銀行が手掛けないアジアの企業のジャンク債クラスを扱い急成長を遂げ、アジア市場を席巻する。内部統制無視で自己資本の制限を越える投資を繰り返すやり手の債券部門部長が描かれる。
長債銀によるプロジェクトの獲得は二転三転するが、ちょうどその時、アジアを通貨危機が襲う。タイ、インドネシアの通貨暴落に始まり過大なインドネシア債権を抱えたペレグリンは資金繰りに行き詰まる。日本国内でも拓銀、山一證券の破綻にはじまる金融危機が襲い、長債銀もその渦中にたたされる・・・。
ここまでスケールが大きく真正面からの経済小説はなかなかない。国際金融を題材に詳細で骨太なストーリーを展開したことに驚嘆する。
書かれている内容は生半可なレベルではなく、実務に接していた人にしかかけないだろうといったリアルさ。小説としても、小手先の策を弄したりしていない真正面からのストーリー展開は好感がもてる。
またこの手の経済小説の多くで描かれる恋愛は、なんとも歯が浮くようなシーンになっていることが少なくないが、本作で描かれる主人公とベトナム女性との恋愛は作品全体の雰囲気を壊すことなくうまく溶け込んでおり好印象。
おすすめ度:
混沌のアジア
アジア通貨危機と長銀破綻を素材に、1990年代後半の激動のアジア経済を活写した国際経済小説。
本書の主人公は、日本長期債券銀行(長債銀、長銀がモデル)に勤める真理戸潤だ。ドイモイ政策で外国からの投資に沸くベトナムに赴任した真理戸の目を通して、賄賂が横行するアジアのエマージング(新興国)の政治風土と、ディールを獲得するためには手段を選ばない米系投資銀行の企業文化がリアルに描かれる。
バリアでの巨大発電プロジェクトをめぐって繰り広げられる大手米銀ハノーバー・トラスト(バンカーズ・トラストがモデル)の香港現地法人の松本賢治ことヴー・スアン・シン(ベトナム系日本人)との死闘は手に汗握るものだが、もう1人の主人公である、香港の地場証券会社「ペレグリン(隼)」の債権部長である韓国系アメリカ人のアンドレ・サクジン・リーと真理戸との絡みが全くないのが残念(まあ実話とフィクションの組み合わせなので仕方ないのだが)。
エンロンの栄光と転落に焦点を絞った『小説エンロン』に比べると、テーマが拡散してしまった分、ペレグリン内部への切り込みがやや甘いように思えた。
「記録」としておもろいが「物語」としてはつまらない
アジア金融危機を舞台に、極めてディテールもしっかりした「記録」という面では
非常に優れているかもしれないが、
いろんな登場人物が時系列めちゃくちゃでどんどん出てきて、
ストーリーの核も見えないまま、いろんな話をぱらぱらと書き綴った上巻は、
小説として読んだ場合に非常に読みにくく、つまらない。
主人公を据えて1つの核となる物語を展開する、
書き方がなってないので、
記録としてすばらしくても小説としてはくずの部類。
題材がいいだけに下手な書き方で損をしている。
もったいない。
激動のアジアでの成功プロセス
ストーリーがビジネス一辺倒でなく、日頃遭遇する出来事や商社マンの会話とか「あー、あるある」と笑いを誘う日常が描かれていて、現実にこういう場面があるんだろうなぁと想像するのが楽しかったです。
主人公たちが進めるプロジェクトがアジアの情勢とどう関わっていくのか、アジアの隼と呼ばれる企業の栄光と転落の軌跡に照らしたストーリー展開は複雑な背景を理解するのに非常に役立ちました。
立場の違う当事者たちが様々な局面で絡み、後押ししたり足を引っ張ったり、欧米流とアジア流の違い、アジアのなかでも先進国と後発国のビジネス感覚の落差、など、国際金融における各国の志向が絡み合いながら、徐々にその成果が浮き彫りになります。
ベトナムのいいとこ痛いとこ織り交ぜてベトナムの姿がイキイキと描かれてました。ベトナムのあっけらかんとした明るさと生命力は、心に傷を抱えた主人公が香港からベトナムへと移り、次第に明るさを増して行く変化に表れており、アジアの底辺にあるそのパワーが国際金融のなかで大いに影響したことを示唆しています。
日本経済が悪化の一途を辿っていたときの日本人の狼狽ぶりに比して、明快な自己主張と何ごとにも動じない「ズィス・イズ・ヴェトナーム」というセリフにベトナム人のたくましい国民性が象徴されていて、苦笑してしまいます。
当時のアジア発金融危機がよくわかる
90年代のアジアの開発意欲の高まり、21世紀はアジアの世紀だ!と機運も高まったのもつかのま、アジア発金融危機で混乱する国、事業会社、金融機関、特に日債銀とペレグリンに焦点をあてているストーリーです。ベトナムのドイモイ政策の内情とそのときのベトナムの雰囲気が良く伝わってきます。アジア発金融危機の中、タイ、インドネシア、韓国、日本と相当な試練が押し寄せるも、ベトナムはその波をベトナム流で対応してきているんだな・・・、アジアでの投資銀行業務(ローン屋?ボンド屋?)のことや90年代当時のアジアの様子に興味がある方はぜひ一読を薦めます。
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90年代半ば、破綻前の長銀をモデルにした長債銀のベトナム駐在員を主人公に、ベトナムを中心にした国際金融界のストーリーが展開する。海外マネーの投資ブームにわくベトナムに一人で赴任し、支店開設、プロジェクトファイナンス、シンジケートローンの獲得を目指し、社会主義の汚職・たかり体質が多分に残るベトナム政府や並み居る欧米の金融機関相手に丁丁発止やりあう姿が描かれる。前近代的な社会を残しつつ、近代化をすすめようとしているベトナムの現状に関する記述については、一般に流布している観光ガイドレベルの表層な印象を覆す内容(これだけでもスゴイ)。
表題の「アジアの隼」とは、サイドストーリーとして描かれる香港の新興証券会社ペレグリンの通称。欧米の一流投資銀行が手掛けないアジアの企業のジャンク債クラスを扱い急成長を遂げ、アジア市場を席巻する。内部統制無視で自己資本の制限を越える投資を繰り返すやり手の債券部門部長が描かれる。
長債銀によるプロジェクトの獲得は二転三転するが、ちょうどその時、アジアを通貨危機が襲う。タイ、インドネシアの通貨暴落に始まり過大なインドネシア債権を抱えたペレグリンは資金繰りに行き詰まる。日本国内でも拓銀、山一證券の破綻にはじまる金融危機が襲い、長債銀もその渦中にたたされる・・・。
ここまでスケールが大きく真正面からの経済小説はなかなかない。国際金融を題材に詳細で骨太なストーリーを展開したことに驚嘆する。
書かれている内容は生半可なレベルではなく、実務に接していた人にしかかけないだろうといったリアルさ。小説としても、小手先の策を弄したりしていない真正面からのストーリー展開は好感がもてる。
またこの手の経済小説の多くで描かれる恋愛は、なんとも歯が浮くようなシーンになっていることが少なくないが、本作で描かれる主人公とベトナム女性との恋愛は作品全体の雰囲気を壊すことなくうまく溶け込んでおり好印象。
