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アイテム詳細
朱の絶筆 星影龍三シリーズ (光文社文庫)
鮎川 哲也
発売:光文社
Amazon.co.jp ランキング:Book で337756位
価格:¥ 840(税込み)/1,500円以上国内配送料無料(一部大型商品は除く)!
発売日:2007-02-08 /通常24時間以内に発送
鮎川 哲也
発売:光文社
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価格:¥ 840(税込み)/1,500円以上国内配送料無料(一部大型商品は除く)!
発売日:2007-02-08 /通常24時間以内に発送
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カスタマーレビュー
おすすめ度:
多すぎる死体
(2007-07-14)
1979年に祥伝社から新書版として出たものの復刊・文庫化。色々と細かい訂正がなされているという。
星影隆三もの。1974年に書かれた同題の短篇をふくらませて長編化したものという。短篇を読んでしまっている人は、こちらには手を出さない方がいいだろう。というのも、中盤があまりにもダラダラしているからだ。途中で耐えられなくなると思う。
起きる殺人は全部で4つ。しかし、物語を長くするために起きるような殺人で、トリックもたいしたことがない。早く星影を呼んで解決してもらえよ、という気になる。
失敗作であろう。
とにかく「鮎川」のテイストが堪能できる名作です
(2007-06-25)
最近、鮎川哲也の作品が次々と文庫化され、廉価での入手が容易となっている。現代日本ミステリ界における、いわゆる「本格」の復興によるものだろうが、このジャンルの先駆者であった鮎川の評価が近年さらに高まっているのはうれしい。
「朱の絶筆」は元来「犯人当て」のための短編として書かれた作品である。これを後に鮎川が長編に書き直したのであるが、本文庫には、「長編版」と「短編版」の双方が収録されている。「短編版」は資料的価値のあるもので、あくまで「長編版」を読んでから読まなくてはならない。(結末がわかっちゃうので)
さて、鮎川の作品に共通することであるが、まずプロトタイプが精緻である。きわめて計算が的確で、論理的な因果関係を満たしている。また、文章の格調が高く、下手にくずすことがない。また正確さが求められる個所の記述は、端的で非常にリズム感があり、読んでいて爽快で、かつわかり易い。そして、何よりも「フェア」である。これは作家の矜持の現れだと思うが、時として意固地なまでフェアである。そのため、雑誌で行われた「犯人当て」においても、わりと正解者がいたというのは、逆にこの小説の価値を高めた事象だと思う。
また、トリック、ヒントなども見事な手腕を感じる一方で、ふとみせる人間観察や社会観にも切れ味の鋭いものがあり、はっとさせられる。名探偵「星影龍三」は好きなキャラクタだ。といっても小説の登場人物としてだが。安易な同情のようなものも一切なく、事実確認だけを相手に求めて、「だからこうだったのです」と終わる。興味があるのは、他の人がわからない解答を自分があっさり見抜いたという事実を簡単に伝えることだけ。あとはなにもなし。これもまた鮎川流のキレでしょう。
これぞ本格
(2007-02-08)
星影シリーズのおそらく最後の作品でした。ほんとうは「白の恐怖」をリライトした「白樺荘事件」が書かれる予定だったんですが、とうとうなくなるまで書かれなかったから。鮎川氏のタイトル名には色彩感覚があります。「赤の密室」「青の密室」「りら荘事件」など、星影ものになれば、そこには「色」がからむわけです。この「朱の絶筆」もそのうちのひとつ。有名作家の信州にある大きな家でおこる連続殺人。冒頭に書かれるA〜Gまでのプロフィールがミスリードを誘い、気がつけば電話で登場する星影にしてやられる。この「日常と隔絶した空間での連続殺人を暴く本格ミステリ」という、日本で発達した形式は鮎川氏の功績だといっていい。その後、新本格派とその周辺に影響を与えた作品です。ぜひ一読を。
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多すぎる死体
1979年に祥伝社から新書版として出たものの復刊・文庫化。色々と細かい訂正がなされているという。
星影隆三もの。1974年に書かれた同題の短篇をふくらませて長編化したものという。短篇を読んでしまっている人は、こちらには手を出さない方がいいだろう。というのも、中盤があまりにもダラダラしているからだ。途中で耐えられなくなると思う。
起きる殺人は全部で4つ。しかし、物語を長くするために起きるような殺人で、トリックもたいしたことがない。早く星影を呼んで解決してもらえよ、という気になる。
失敗作であろう。
とにかく「鮎川」のテイストが堪能できる名作です
最近、鮎川哲也の作品が次々と文庫化され、廉価での入手が容易となっている。現代日本ミステリ界における、いわゆる「本格」の復興によるものだろうが、このジャンルの先駆者であった鮎川の評価が近年さらに高まっているのはうれしい。
「朱の絶筆」は元来「犯人当て」のための短編として書かれた作品である。これを後に鮎川が長編に書き直したのであるが、本文庫には、「長編版」と「短編版」の双方が収録されている。「短編版」は資料的価値のあるもので、あくまで「長編版」を読んでから読まなくてはならない。(結末がわかっちゃうので)
さて、鮎川の作品に共通することであるが、まずプロトタイプが精緻である。きわめて計算が的確で、論理的な因果関係を満たしている。また、文章の格調が高く、下手にくずすことがない。また正確さが求められる個所の記述は、端的で非常にリズム感があり、読んでいて爽快で、かつわかり易い。そして、何よりも「フェア」である。これは作家の矜持の現れだと思うが、時として意固地なまでフェアである。そのため、雑誌で行われた「犯人当て」においても、わりと正解者がいたというのは、逆にこの小説の価値を高めた事象だと思う。
また、トリック、ヒントなども見事な手腕を感じる一方で、ふとみせる人間観察や社会観にも切れ味の鋭いものがあり、はっとさせられる。名探偵「星影龍三」は好きなキャラクタだ。といっても小説の登場人物としてだが。安易な同情のようなものも一切なく、事実確認だけを相手に求めて、「だからこうだったのです」と終わる。興味があるのは、他の人がわからない解答を自分があっさり見抜いたという事実を簡単に伝えることだけ。あとはなにもなし。これもまた鮎川流のキレでしょう。
これぞ本格
星影シリーズのおそらく最後の作品でした。ほんとうは「白の恐怖」をリライトした「白樺荘事件」が書かれる予定だったんですが、とうとうなくなるまで書かれなかったから。鮎川氏のタイトル名には色彩感覚があります。「赤の密室」「青の密室」「りら荘事件」など、星影ものになれば、そこには「色」がからむわけです。この「朱の絶筆」もそのうちのひとつ。有名作家の信州にある大きな家でおこる連続殺人。冒頭に書かれるA〜Gまでのプロフィールがミスリードを誘い、気がつけば電話で登場する星影にしてやられる。この「日常と隔絶した空間での連続殺人を暴く本格ミステリ」という、日本で発達した形式は鮎川氏の功績だといっていい。その後、新本格派とその周辺に影響を与えた作品です。ぜひ一読を。
