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アイテム詳細
フラグメント (新潮文庫)
古処 誠二
発売:新潮社
Amazon.co.jp ランキング:Book で275302位
価格:¥ 580(税込み)/1,500円以上国内配送料無料(一部大型商品は除く)!
発売日:2005-04 /通常24時間以内に発送
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発売日:2005-04 /通常24時間以内に発送
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カスタマーレビュー
おすすめ度:
今だからこそ
(2006-11-11)
講談社からノベルスとして発売された「少年たちの密室」を改題したものです。
ミステリではありますが、いじめを問題にした社会派小説としても読めます。
大地震が起こり、地下駐車場に閉じ込められた教師と生徒計七人。
完全な暗闇の中で皆に嫌われていた不良生徒が死に、それは余震による事故かそれとも他殺か?というとても重く暗い話。
やるせなさと重苦しさで息が詰まりそうでしたが、最後の名古屋の話で希望が見えて、思わず泣きました。
感動や怒り等、一冊で色々な感情が動かされた小説でした。
これを書いている11月11日現在、いじめ問題が新聞やテレビを騒がせていますが、そんな今だからこそ沢山の人に是非読んで欲しい一冊です。
この物語を閉じたとき、口の中に癒しがたい苦さが広がった
(2005-06-16)
石廊崎で高校生・宮下が遺体で発見される。同級生の相良優は、城戸率いる不良グループが宮下を自殺に追い込んだに違いないと見ている。優は担任教師の車で城戸を含めた同級生5人と葬儀に向かうが、その途上で大地震が発生。一行は地下駐車場に閉じ込められてしまう。密室と化した暗闇の中で、やがて最初の死体が見つかり…。
私は、高校生たちを主人公にしたこの物語の意外と確かな人物描写を強い興味を持って読み進めました。同級生の死に不審を抱き、なんとか城戸たちの尻尾をつかまえようと激昂する優。彼の焦りは少年らしい青さを持っていて、そこがまたこの物語を現実味のあるものにしています。
引率教諭・塩澤の描き方も無理がありません。不良グループの城戸と小谷、そして二人に不信の目を向ける優たち、この対立軸を極限状況の中で担任として何とか解きほぐそうと努める塩澤の姿が丹念に描かれます。証拠もないまま人に疑念をぶつけてはならないと諭す彼の言葉に、優ならずとも、「あの駐車場でのことを通して、先生が――失礼だけど――それほどバカじゃないんだなって分かりました(306頁)」という思いを抱くようになります。
しかしこの物語は、密室ミステリーの謎解きが終わった後も読者をおいそれとは解放してくれません。駐車場での殺人事件の真相だけでもやりきれなさが残るというのに、さらにその先に読者をもうひとつ別の真相が待ち構えているのです。
この物語を読み終えた時、日本の中学・高校という学び舎には、再生不能な状態が広がっていて、さらにこの先もその状態に劇的な変化が訪れることは残念ながらないのだろうという、実に暗澹たる思いにとらわれることになります。
真相を知った後に感じる救いのなさが、とても心に痛い物語です。
人物描写が◎
(2005-06-11)
冒頭,時間軸と人物相関がややわかりづらい印象も,
最後にそのあたりが明らかになり,ここへ繋がっていたかと思わされ納得.
問題の『大地震』発生後のやり取りなどはとても読みやすい印象.
特に,登場人物の描写というかキャラ設定がわかりやすく,
ときに苛立ち,ときに「いるいる」と頷いてしまいそうに.
疑心暗鬼と重い憎しみが交錯する,地下駐車場のやり取りも,
これまたわかりやすく,とても読みやすい印象.
犯人と思しき人物の予想は途中でついてしまうかもしれないが,
ラストでその人物との緊迫したやり取りは大きな見どころ.
おすすめ度:
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講談社からノベルスとして発売された「少年たちの密室」を改題したものです。
ミステリではありますが、いじめを問題にした社会派小説としても読めます。
大地震が起こり、地下駐車場に閉じ込められた教師と生徒計七人。
完全な暗闇の中で皆に嫌われていた不良生徒が死に、それは余震による事故かそれとも他殺か?というとても重く暗い話。
やるせなさと重苦しさで息が詰まりそうでしたが、最後の名古屋の話で希望が見えて、思わず泣きました。
感動や怒り等、一冊で色々な感情が動かされた小説でした。
これを書いている11月11日現在、いじめ問題が新聞やテレビを騒がせていますが、そんな今だからこそ沢山の人に是非読んで欲しい一冊です。
この物語を閉じたとき、口の中に癒しがたい苦さが広がった
石廊崎で高校生・宮下が遺体で発見される。同級生の相良優は、城戸率いる不良グループが宮下を自殺に追い込んだに違いないと見ている。優は担任教師の車で城戸を含めた同級生5人と葬儀に向かうが、その途上で大地震が発生。一行は地下駐車場に閉じ込められてしまう。密室と化した暗闇の中で、やがて最初の死体が見つかり…。
私は、高校生たちを主人公にしたこの物語の意外と確かな人物描写を強い興味を持って読み進めました。同級生の死に不審を抱き、なんとか城戸たちの尻尾をつかまえようと激昂する優。彼の焦りは少年らしい青さを持っていて、そこがまたこの物語を現実味のあるものにしています。
引率教諭・塩澤の描き方も無理がありません。不良グループの城戸と小谷、そして二人に不信の目を向ける優たち、この対立軸を極限状況の中で担任として何とか解きほぐそうと努める塩澤の姿が丹念に描かれます。証拠もないまま人に疑念をぶつけてはならないと諭す彼の言葉に、優ならずとも、「あの駐車場でのことを通して、先生が――失礼だけど――それほどバカじゃないんだなって分かりました(306頁)」という思いを抱くようになります。
しかしこの物語は、密室ミステリーの謎解きが終わった後も読者をおいそれとは解放してくれません。駐車場での殺人事件の真相だけでもやりきれなさが残るというのに、さらにその先に読者をもうひとつ別の真相が待ち構えているのです。
この物語を読み終えた時、日本の中学・高校という学び舎には、再生不能な状態が広がっていて、さらにこの先もその状態に劇的な変化が訪れることは残念ながらないのだろうという、実に暗澹たる思いにとらわれることになります。
真相を知った後に感じる救いのなさが、とても心に痛い物語です。
人物描写が◎
冒頭,時間軸と人物相関がややわかりづらい印象も,
最後にそのあたりが明らかになり,ここへ繋がっていたかと思わされ納得.
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特に,登場人物の描写というかキャラ設定がわかりやすく,
ときに苛立ち,ときに「いるいる」と頷いてしまいそうに.
疑心暗鬼と重い憎しみが交錯する,地下駐車場のやり取りも,
これまたわかりやすく,とても読みやすい印象.
犯人と思しき人物の予想は途中でついてしまうかもしれないが,
ラストでその人物との緊迫したやり取りは大きな見どころ.
