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アイテム詳細

ZOO〈1〉 (集英社文庫)
乙一

発売:集英社
Amazon.co.jp ランキング:Book で42002位
価格:¥ 480(税込み)/1,500円以上国内配送料無料(一部大型商品は除く)!
発売日:2006-05 /通常24時間以内に発送

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カスタマーレビュー
おすすめ度:
実はリメイクの天才だ  (2008-10-24)
まさにこれこそ、「黒い乙一」の代表作ですね。
どの作品も、ページ数は少ないのですが、迫力があります。
乙一は、見ているようなグロテスクさはあまり好まず、読者それぞれの捉え方により様々な精神的に追い込むような、ジワジワとこみ上げる恐怖を描く鬼才の持ち主だと思っています。

しかし、本当に活字中毒者だと自負するような私みたいな人間は、最近気がついてしまいました。
彼は、常にベースになる作家が居るような・・・・。その下書きを、もっと自分流にオリジナリティにテイストを加えて読者を新しい本の世界へ導く作家なのです。

今作は、同じく福岡出身の赤川次郎が見え隠れする・・・・。
さらには鈴木光司もある。でも、どちらの作家にもない恐怖のどんでん返しで、乙一節全開です。
もしかすると、同郷なこともあり、赤川次郎を尊敬しているのかも?
私も福岡なので、こんな有能な作家を発掘していることに誇りを持てます。

「暗いところで待ち合わせ」なんかが好きな いわゆる 白い乙一派は絶対抵抗があるでしょう。

彼は筆力がありすぎるというか、たんたんと怖いせいか?なんだか心の内側に染み付いて忘れられない物語を作り出すので、心が萎えて 「しばらく乙一は止めよう」と思ってしまいます。 今回ほど思ったのは初めてかも。

「カザリとヨーコ」・「そ・ふぁー」は、なんだかリアルすぎて目を背けそうになりました。
こんな状況に自分がなったら?私は正常でいられる自信はあるだろうか?とか真剣に考えたり。
「seven rooms」と「zoo」は、タイプの違う狂人を描き、ラストをぼかす。これが怖い!
どうなったかは、私たちの想像に任せられてしまいます。

「陽だまりの詩」は唯一、先が読めてしまうので、あまり推理しない方が楽しいかも。

しばらく間を空けて、乙一離れをしても、また戻って来てしまう。
軽い中毒症状に悩まされてみませんか?



若いな〜…  (2008-09-02)
若者に圧倒的な人気のある作者の作品で代表作だそうなので読んでみました…が、まったく受け付けませんでした。
カザリとヨーコは視点はいいものの台詞がいかにも嘘臭く感じてしまう。なんだかなぁ…。自分の年齢が30だからなんでしょうか。オチありきのストーリーに全く何も感じませんでした。やっぱりトマス・H・クックやキングに戻ります。文章力の低下が叫ばれていますが、これが最高と位置づけられるのなら最もだなぁと思う今日この頃ですね。同じ短編でも悪意の国のアリスやカトリーヌアルレーの方が怖くて面白いです。

表題作「ZOO」  (2008-06-22)
◆「ZOO」

  男の元に毎日送られてくる恋人の腐乱死体の写真。
  彼女を殺し、写真を送ってくるのは誰なのか?

  日々「犯人探し」に明け暮れる男は、
  やがて衝撃の事実を知ることに……!


  作中において、惰性や拘束を象徴する「ZOO(=動物園)」
  というモチーフと、男の切迫感や閉塞感の対置が絶妙。
  

カザリとヨーコという本にしちゃえばいいのに  (2008-06-04)
 短編集。
・カザリとヨーコ―――双子なのに、カザリとヨーコは扱いがちがう。まずヨーコは母親から飯をつくってもらえない。ヨーコはカザリの食べ残しを食べて、台所で座布団ひとつを敷いて生活している。
 乙一らしいといえば乙一らしい話。まず乙一は奇抜で新しい感じのする設定を敷き、ゆるやかに展開させ、最後にそれを結末に持っていく。そういう作品が多いということは、それが彼のプロットのスタイルなのだろう。まさにその王道のような作品。他人はおろか自分の親にさえネグレクトされているヨーコが、自虐的とさえ受け取れる軽快な一人称で語る。サクッと読めるわりには衝撃が大きい。
・Seven Rooms―――ある日突然、僕と姉は暗い部屋に閉じ込められる。天井には裸の電球がひとつ、部屋の中央を貫くように一本の溝が流れている。犯人の目的もわからないし、閉じ込められた理由もわからない。
 乙一といえば「黒乙一」と「白乙一」がいるというが、これはまぎれもなく黒いほうである。はっきりいって救いようのない鬱小説である。まず読者に提示されるマテリアルがあまりに限られているので、いやでも鮮明な映像が脳裏に浮かぶ。もちろん力量の高さがそうさせるのだが、それにしてももうちょっと救いようのある話は書けないのか。この話、まるっきりホラーである。
・So-far そ・ふぁー―――ある日、父は母が見えなくなってしまい、母は父が見えなくなってしまった。僕には両方見えるのだが、どうしてだろう。
 展開は読めるといえば読めるし、読めないといえば読めない。こういう人間の心理を逆手にとった小説はたしかに面白いが、それだけで終わってしまうので残念。ちょっと炭酸の強いだけの、味の薄いコーラのようである。
・陽だまりの詩―――謎の病原菌によって人類が滅亡した地球。とある科学者はロボットをつくり、独りで暮らしている。
 この本の中では一番いいお話。前述した乙一のプロットを踏襲している。内容としては白乙一なのだろうが、『死』というものを正面から捕らえた作品。映画のほうも、かなり良かった。
・ZOO―――毎朝、郵便ポストに彼女の写真が入ってくる。それは彼女の死体だった。毎日、毎日、腐食が進行していくその写真を僕はスキャナーに読み取り、映像にしている。犯人は一体誰なのだろう。
 微妙。つーか、表題作が微妙ってどうなの。カザリとヨーコという本にしちゃえばいいのに。


乙一の多面性を手軽に垣間見ることができる、魅力が凝縮された一冊  (2008-02-19)
「Zoo」は、まさに多面性を持つ乙一のそれぞれバラバラな世界感の作品レパートリーをいっぺんに見ることが出来る便利な一冊。
少しおかしな世界の中に生きる少しおかしな人々、突然おかしな世界に連れて来られてしまった普通の人々、普通の世界の中に生きながら段々おかしな方向へとずれていってしまう人々、普通でありながら自ら生み出した異常な状況に苛まれ苦しむ人々。
作品世界感のレパートリーは豊富で、誰でも一つくらいは好きなタイプの作品を見つけることが出来るのでは?
しかしそのバラバラな種類の人々はそれぞれ皆、必死に生きようとしている。そのために考え、選択し、そして選んだ選択肢によってそれぞれの結末を迎える。
破滅、犠牲を払っての生還、自らが守り抜いた命を、与えられた命を生きていくこれからの希望。
この一冊は生きるためのそれぞれの選択と結末と生き方を見事にバラバラに描いている。
多彩で多面的な、まるで別々の作家が寄せ集めて書いたアンソロジーのような作品。
これが皆全てたった一人の作家が書いた作品だと思うと本当に何なんだこれはという感覚。
乙一の、どす黒く重たく冷たく、しかし気持ち悪い闇ではない、不思議と惹かれる暗黒的な作風が好きな私に対し、私の母は例え内容がいくら面白くてもそういう作風の作品が好きではない。しかしそんな母でも読むことが出来、気に入った作品がこの本に収録されている「日だまりの詩」。母はこれを絶賛していた。だから、イメージする乙一の作風が苦手で不安に思って読むのを躊躇っている人でも、安心してまずは読んでみてほしい。
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